身近な物を描こう






日常生活の身近なところに、なにげなく、あたりまえのように使っているものがあります。それらを改めて見つめ直して見ることで、普段見慣れているものや、あまり気にとめていなかったものでも、よーく観察してみると気づかなかった色々な発見があることを見つけてみましょう。
〈準備する物〉
- キャンディー(1袋で約23個)
- ビスケット(1箱21枚入り)
- 大粒煮干し(マルアキ、津田のり店、石巻市渡波、1袋で約50匹はモデルとして使える)
- ハッチング用ペン(三菱油性ボールペンジェットストリーム0.38または0.28 121円/1本)
- ペーパータオル
- 水彩色鉛筆(ステッドラー)
- スケッチブックB4
- A5色画用紙ダイソー(台紙として)
- タイトル票
- トリミング用枠マット
- ストックバッグS25枚入り(冷蔵保存用)ダイソー
耐水性ゲルボールペンを使って描く
「身近なものを描く」では、よーく観察することがテーマになりますから、間違えても消せない耐水性ゲルボールペンを使います。 「後戻り」(消しゴムを使う)はできません。1つの点、一本の線を真剣勝負で取り組みましょう。 では、これから実際のモチーフを手元において、よーく観察して描いていきましょう。その前に、この授業で使う画材を紹介します。
- 耐水性ゲルボールペン0.38
- 水彩色鉛筆
- スケッチブック
今回使う、耐水性ゲルボールペン0.38は、とても細い線が画けるペンです。それから耐水せいですから、線で描いた絵の上から、水彩色鉛筆で色をつけてもにじんだりしません。よーく観察して描くために、あえて消せる鉛筆は使いません。線、一本一本が真剣勝負になります。何度もモチーフを観察して描いていきましょう。
課題1:ハッチング技法でグレースケール
0.28のゲルボールペンは髪の毛のような繊細な線が描けます。ただ、とても細いので力を入れすぎると、ペン先があっという間に壊れてしまいます。 まずは力具合、速度を学ぶことから始めました。力を入れすぎるとガーガーと言う音が聞こえます。スピードが速すぎると、線がかすれます。何本も線を引いてみて、ちょうど良い力具合とスピードを覚えることから始めましょう。 では、まず始めにゲルボールペンで描くハッチング技法について練習してみます。 ①スケッチブックの左側を使って、ゲルボールペン描き味を試して見よう!

ゲルボールペン描き味を試して見よう
②ハッチング技法がきれいに描けるためには、描き始めのポチというインクだまりと描き終わりのかすれ、曲がりに注意しよう!

ハッチング技法の注意点
③では、次にハッチング技法で明暗を描いていくので下記のように、ラフで5つのボックを描いてみよう。

明度の箱を準備
④では、ハッチング技法で明暗を描く実践です。線を縦横、斜めと重ねながらグレースケールを作ります。

ハッチング技法で明暗を作って見よう
参考作品
アルブレヒト・デューラー(ドイツ語: Albrecht Dürer, 1471年5月21日 – 1528年4月6日)は、ドイツのルネサンス期の画家、版画家、数学者。同名の父・アルブレヒトは、ハンガリーからドイツ南部に移住してきたマジャル人金銀細工師である。

「祈る手」

「メランコリアⅠ」

課題4:モチーフを描こう
課題4-1サクサク、サクマの”いちごみるく”
誰もが一度は食べたことのある?!サクマのいちごみるく飴

いちごみるく飴
いちごみるく飴をよーく観察して、描いていきます 描順番は順番は
- 真ん中の模様の一点から描き始めます
- そのとなり、そのとなりと描きすすめていきます
- 右利きは左の模様、右の模様へと
- そしてヘリの所を描いてフィニッシュ

イチゴあめの描き方
引用文献:松本キミ子『カット・スケッチの描き方』仮設社、1999年
課題4-2 懐かしいマリービスケット

ミルクに良く合う懐かしい味、マリービスケットを半分に割って描いてみます。
マリービスケット マリービスケットの描き方
- 文字のある方を描いていきます
- できれば真ん中の文字(MARIE)の当たりを半分に割ります
- 割れたビスケットのボソボソとした部分から描き始めます
- ボソボソの真ん中から、右へ左へと描きすすめます
- モデルのビスケットと同じくらいの幅が描けたら、次は文字を描きます
- 下の絵では、RIEの文字です
- 文字が描けたら、ポチポチと空いているフォークの刺し穴の数を数えながら描きます
- 他の文字(MORINAFA、JAPAN)も描き足しましょう
- ビスケットに描いてある文字、フォークのポチポチ穴が描けたら、縁の部分のワワワンとした(ラーメンのどんぶりにあるような模様)を描きます
- 最後にビスケットの焦たところを、ハッチングで濃淡を表現します
- スケッチブックを80センチくらい離してみて、全体を確認します
- ハッチングによる、ビスケットの濃淡は入っていますか?
- ビスケットの全体を確認し終了です(お疲れ様でした)

ビスケット描き方
引用文献:松本キミ子『カット・スケッチの描き方』仮設社、1999年
課題4-3 煮干しを描こう
煮干しは見たことありますか? 近ごろは、煮干しを出汁に使うことは…あるのかな?私は簡単パック出汁派なので。
【煮干しをよーく観察して描いてみよう】 今回は、煮干しの親戚、サンマの描き方の資料を参考に煮干しを描いてみます。
- 煮干しをスケッチブックの空いているところにおいて、どのように煮干し君?を置いたらかっこ良くなるか、あれこれ工夫してポーズをとらせましょう
- 描き始めの一点は下の口先
- となりとなりと、した口、上口、目の前、目の下、目の上、目、目を入れて、一段落
- ぶつ切りのイメージで、となりとなりと描いていきましょう
- しっぽ、ひれは最後に
- どんな煮干しが描けましたか?「勇敢な煮干し」「今にも泳ぎ出しそうな煮干し」「ちょっと照れ屋の煮干し」
- 煮干しの身体のピカピカ光っている感じを出せたらピカソ級
- 80センチくらい離して、全体を見て、完成を決めましょう(お疲れ様でした)
引用文献:松本キミ子『カット・スケッチの描き方』仮設社、1999年
水彩色鉛筆で彩色
水彩色鉛筆、近ごろ人気の画材です。水彩色鉛筆は、従来の油性の色鉛筆と違い、水彩絵具のように水で溶かすことの出来る水溶性の色鉛筆です。描いた部分を後から水で溶かすことにより、グラデーションやぼかしの表現をすることが出来ます。より水彩らしく描きたい時は水を含んだ筆で芯先を溶かすことで、固形水彩絵具のようにも扱えます。水を使うことなくそのまま描いた場合は、油性色鉛筆で描くのと変わらない色鉛筆画らしい仕上がりとなります。この為、色鉛筆と水彩画風の両方のタッチで描くことが出来るのが水彩色鉛筆の特徴です。また、片付けの手間が少なく持ち運びもしやすい為、屋外での制作にも使えます。 【水彩色鉛筆の基本的な使い方】
- 乾いた紙の上に直接描く(従来の色鉛筆の様な使い方)
- 水筆で溶かす(水の量で様々な表現ができる)
- 紙の上で混色させる(グラデーションも簡単)
- 芯から直接筆で色を取る(マーカーの様な使い方)
- パレットに取って混色させる
課題3:水彩色鉛筆で色相環を作る
今回は、ステッドラーの水彩色鉛筆を使います。どんな色が表現できるのか、まずは色相環を作って確認してみましょう。水の量の下限を工夫しながら、発色等も練習しましょう。

水彩色鉛筆で色相環づくり
水産色鉛筆を使う準備をしましょう

水彩色鉛筆の準備
教科書150ページにあるマンセルの色相環を参考に20色の色を作ってみましょう 画用紙のパレットに、水彩色鉛筆をゴシゴシ描いて、色を作っていきます。 できた色はどうかなと確認しながら、色相環を作っていきましょう。

水彩色鉛筆で混色

色を確認しながら
どうですか?ここで思うのは、自分には得意、不得意があるということ。「暖色系はスイスイ作れるけど、寒色系は苦手!」とか。その逆も。 暖色系に感度が高い人と、寒色系に感度の高い人がいます。「どっちも」と言うことは、そうないですね。 遺伝子?生まれた土地の緯度により、降り注いでいる太陽光の色は違います。その太陽光に適応して、目が作られているようで、嗜好色なども、生まれた土地に左右されているようです。 マーケティングでは、その土地、土地の嗜好色なども考慮して、商品の色の展開もしていきます。 海外の輸入車が、なんか違って、良い感じに見えるのも、外国の太陽光の元で見た、作られた車が、日本の太陽光の元で見ると、「う~~ん、なんか見たことのない色、特別感」を感じさせるから。
描いた絵をトリミングして絵を再構成
次は描いた絵をはがきサイズにトリミングします。はがきサイズの額縁用のマットを使ってトリミングします。横構図、縦構図、斜め、モチーフの入れ方等々を工夫しながらトリミングします。
トリミング&構成が終わったら、次は台紙を決めます。トリミング&構成した段階で絵のイメージが少しずつ見えてきていると思おうので、そのイメージを生かす台紙を工夫し、絵を完成させていきます。

ブルーの穏やかな、優しいイメージの台紙ですね。 、グレーを背景に海、空を思わせる背景を組み合わせているところかな?
何やらハート♡が…。ハートと2匹の煮干し???どうなるのかな?
まとめ(鑑賞)レポートの書き方について
作品が完成したら、次はまとめ(鑑賞)レポートの作成です。
- まとめ(鑑賞)レポートのレイアウトは自由です。
- 個人画材のB4サイズのスケッチブックに描いてください。
- 画材も自由です。好きな画材で、自分のイメージしたデザインで表現して下さい。
- レポートの内容は以下の通りです。
大項目:ページタイトル(自分で名前をつけてください)
中項目1:自分の作品について
小項目①:工夫した点
小項目②:上手くいった点
小項目③:一番評価してほしい点
中項目2:他生徒の作品鑑賞
小項目①:一番完成度の高い作品(作品名、生徒番号&氏名、理由)
小項目②:好きな作品(作品名、生徒番号&氏名、理由)
小項目③:興味がある作品(作品名、生徒番号&氏名、理由)
中項目3:この学期をとおしての感想
レポートの書き方の一例として
- step1:まずは大きなレイアウトを考える
- step2:ページ全体のイメージを考える(色、モチーフ、デザインなど)
- step3:情報を集めてきて、細部を作り込む
レイアウトとは、「何をどこにどのように配置するか」を指し、ポスターやチラシなどの販促物の他、建築物やインテリアなど、さまざまな分野で使われる言葉です。
縦の構図、横の構図、斜めの構図などなど。どこにタイトルを入れようか?どこに自分の作品について書こうか?他生徒の作品鑑賞についてはどの辺に書こうかなどなど。色々とアイディアを練ってみましょう。
そしてレイアウトが決まってきたら次は1ページ全体のデザイン、色、モチーフ(キャラクター、花、スウィーツ、海の風景などなど)。全体のデザインを考えて見ましょう。
《様々なレイアウト例》



4.レポートの採点基準
レポートの採点は、レポートの内容、文章と同じくらいの配点で、見やすさ、読みやすさ、ページのイメージの統一性、色彩の使い方など、グラフィック的な観点からも採点します。





