アートクラスⅡの授業では
美術1から美術2へ step up! 美術2では、描いたり、作ったりするのは一緒ですが、違いは主題を生成することに主眼が置かれます。「何を作るのか?」という想像、アイディアだし、構成などにじっくりと取り組むことになります。
はがき絵「四季を描く」
美術Ⅰで取り組んだハッチングを使い、四季を表現するはがき絵を描きます。 春夏秋冬の季節を表す4枚のはがき絵を作り、4枚セットで四季を表現します。
「ツブ貝の立体制作」
第2期は、直方体の概念を深めながらツブ貝を石粉粘土(せきふんねんど)、石塑粘土(せきそねんど)で作ります。 ※石塑粘土(せきそねんど)は、石を粉状にしたものが原料の粘土です。乾いた後にやすりをかけて削ったりできることからこう呼ばれるほか、原料である石の粉から石粉粘土(せきふんねんど)と呼ばれることもあります。乾燥させると素焼きの陶器のような質感になり、つや出しのニスを厚く塗ることで釉薬をかけて焼いたような風合いも出すことができます。
- ・強度がある
- ・乾燥後の磨き、削りがしやすい
- ・重さがある
- ・フィギュア制作
- ・ブローチやお皿などの小物の制作
- ・製品のモデルづくり
〈準備する物〉
- パジコ 石塑粘土 ラドールプレミックス400㌘
- 粘土を保管する保存袋
- 作品乾燥を防ぐ大きめの袋
- 粘土ベラ、粘土板
- アクリルガッシュ&筆
- サンドメディウムなど
- 彫刻刀、ヤスリなど
- 新聞紙
introduction
1年生の時には彫刻する彫刻(マイナス)する立体制作でしたが、美術Ⅱでは石粉粘土を使い塑像(プラス)による立体制作をおこないます。
step1:ツブ貝のスケッチ
ツブ貝を色んな方からスケッチしてみます。正面、後ろ側、右側、左側。しっかりと大きさ(縦横の比率)を確認します。
step2:ツブ貝の展開図を描こう
縦横の比率を確認しながら、作りたい大きさで展開図を描きます。
step3:粘土で直方体を作りましょう
まずは全体的な大きさ、直方体の塊を作ります。縦横の比率は大丈夫ですか?
step4:展開図をみながら、粘土を削りましょう
美術Ⅰの時は石を削りましたが、今回は石粉粘土をへらや、彫刻刀などで大きく削り出していきます。そして少しずつ乾いてきたら、細部を削り出していきます。 石粉粘土は足し算することもできます。削りすぎたなと思ったら、削りすぎた部分に水をつけて粘土をくっつけていく、なでる等をして足し算することもできます。 できるだけ本物の形になるように、徹底的に写実にせまりましょう。
step5:アクリル絵の具で彩色
粘土を乾かしてから、アクリル絵の具で彩色します。色を確認しながら少しずつ彩色を進めましょう。
「ツブ貝の立体制作」完成作品
本物?と見間違うような貝が出来上がりました。砂の質感もいい感じです。
〈参考のサイト〉
CraftieStyle(暮らしを彩るハンドメイドマガジン) 粘土全般に関する事が書かれたサイト「アートと日常」
「色彩デザイン」
美術Ⅱでの色彩デザインの課題は「春夏秋冬」です 〈課題概要〉 春夏秋冬の季節から1つ選び、まずはじっくりとその季節のどういう情景を表現するか決めます。いわゆる作品の方向性、コンセプトというのをしっかり作ります。その後幾何形体を使い色彩デザインしていきます。 コンセプト(言葉)⇒幾何形体を使い、色彩で表現 〈準備する物〉 BSSデザインボード03-5410\440×8枚(8/24済) アクリルガッシュ&筆 雲形定規 マスキングテープ 烏口コンパス
intoroduction
まずはじめに、美術Ⅰで学んだ色彩学の復習をかねて、春夏秋冬の季言葉言葉を配色で表現してみました。
step1:コンセプトの策定
マインドマップ形式で、自分の決めた季節から、さらにイメージを膨らましてみましょう。 自分の描きたい方向性が決まったら、コンセプトをスケッチブックに文字で書き、エスキースを描いていきましょう。
step2:エスキースを描く
スケッチブックになるべくたくさんのエスキースを描いてみましょう。本番の紙は正方形です。縦横の比率を考えながら、自分の作ったコンセプトを表現できる形を直線、曲線、正円などを使って幾何形体によって表現してみましょう。 1年生の時に制作した色彩構成を思い出しながら、もう一段進んだ色彩デザインをしてみましょう。
step3:アクリルガッシュを使い彩色
1年次で使ったアクリルガッシュの使い方から一歩進み、烏口、雲形定規などを使い、さらなる表現を広げて行きます。
「ポスター、チラシ、パッケージデザイン、商品、写真」
「パッケージデザイン」では、コンセプトの策定からはじめ、デザインで人に届ける方法を学びます。 「○△□色彩表現」
空想の生物を作ろう
「想像して描こう!」では、何を描くのかと言うことを教科書の作品を参考にしながら構想をじっくりと練っていきます。 「表現とは何か」
金屏風のデザイン
「リンゴの量感画~コラージュ」
リンゴの量感画を描きました。視覚以外の味覚、嗅覚、触覚なども使いながら、リンゴをオイルパステルを使って描いてみました。 リンゴの時期が少し過ぎてしまった様で、リンゴの香りが今ひとつで… リンゴの量感画が描けたら、その描いたリンゴの作品から着想し、レタリング等々を組み合わせて作品を再構成してみました。
フォトコラージュ
canvaアプリを使ったフォトコラージュ作品です。写真の基本を学び、コンセプトに合わせた写真を撮影し、フォトコラージュという形で作品にしました。
2022kb ns
ゴッホの「ひまわり」を模写してみましょう
導入、ゴッホのひまわり、7作品について
ゴッホといえば思い出す作品の一つに「ひまわり」があります。
その「ひまわり」は、実は、7つあるのを知ってましたか?
1.ゴッホについて
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(1853‐1890)は、19世紀後半の1853年でオランダのプロテスタントの牧師の家に生まれ、主にフランスで活躍し、わずか37年間という短さでこの世を去りました。ポスト印象派を代表する画家として歴史に残る傑作を残しています。実は、画家として活躍したのは、修行期間も含めて死ぬまでの10年ほどしかありません。この短期間のうちに、2100点以上の作品を描き残しました。
幼少時より癇癪を起こしやすく、気性の激しさのあまり、うまく社会に適合できませんでした。画家になる前は画商や伝道師を志すもうまくいかず、結果、画家に生きる道を見出しました。ゴッホの湧き起こる「激しい生命力」を捧げる対象こそが、絵画表現でした。
2.7つの「ひまわり」について
ゴッホは、1888年2月にパリから光を求めて、フランスのアルルに移り住みました。そして、このアルルで、画家としての最初のピークを迎え、200点ほどの作品を描き、「夜のカフェ」「黄色い家」などの傑作が生まれます。「ひまわり」もその1つです。
では、7つ「ひまわり」について「鑑賞チェックシート」の5つの要素から、この作品の画面を見ていきます。まとめると以下の通りになります。
「ひまわり」が描かれたのは、アルルでゴーギャンを迎えるために、部屋を飾る絵として描かれ始めました。ゴーギャンへの友情の証だったのでしょう。このように、ゴーギャンがアルルに来る前から、ゴーギャンが去ったあとまで、ひまわりは描かれますが、以下が描かれた時期と主な出来事になります。
3,ひまわりが描かれた時期と出来事
- 「ひまわり1~4」は、ほほ同時に作成され、念願のゴーギャンとの共同生活に向けて意気揚々としている時に描かれたものです。
- ゴッホは、弟テオへの手紙で「ひまわり3が一番いいものとなるだろう」と書いています。
- また、「ひまわり4」は、完成度が高く、高みに達した作品とも言われています。
- 「ひまわり5」は、ゴーギャンとの共同生活の雲行きが怪しい時。
- 「ひまわり6、7」は、「耳切事件」のあとに描かれたとされています。
さらに、ゴッホは、テオへの手紙で、祭壇画としての「ひまわり」について言及し、スケッチを残しています。
中央は、癒しを与える「ラ・ベルスーズ」という「子守女」を描いた作品です。この女性のモデルはアルル時代に仲が良かった郵便局の事務員ジョセフ・ルーランの妻です。
この「子守女」を中央にすえ、両脇に同サイズの「ひまわり」を設置し、「三幅対(さんぷくつい)構造」を構想していたと考えられています。実際、1890年の20人展では、展示のためにこの構図を選んだそうです。
例えば、以下のような構図でひまわりを展示することを考えていたようです。
この「ひまわり」というモチーフは、西洋世界において伝統的に「太陽の花」、「芸術」、「愛」の象徴として描かれてきました。
従って、ゴーギャンの部屋を彩るために描かれた「ひまわり」は、ゴッホからゴーギャンへの「芸術としての愛」を示していると考えられます。その「愛」がつまった「ひまわり」です。
さらに、ゴッホは、意味を与えたい場所に「ヴィンセント」のサインを入れたともいわれています。 黄色は、ゴッホにとって「生命の色」であり、特別な色です。
つまり、ゴーギャンや弟テオと一緒にアルルで活動していきたいというゴッホの夢「南仏のアトリエ」について、希望を膨らませていたことを暗示しているというわけです。
ゴッホは、親密な愛、安堵できる場、自分の居場所を探していました。
これまで、人間関係も、仕事もうまくいかず、ようやく見つけた画家という道。
画家の仲間とアトリエをつくりたい!
ゴッホは、自分の居場所をようやく見つけた!と思ったのではないでしょうか。
ゴッホにとって、「生命」を意味する黄色一色で描かれた絵には、モチーフの意味合いの強さからも、どれだけの夢と希望が溢れていたのだろうかと思えます。きっと一番幸せなときだったのではないでしょうか。
この絵からは、子どものように、何も疑うことのない無邪気で純粋な喜びを感じずにはいられません。
ゴッホにとって、この「ひまわり」は、ゴッホにとって夢、ユートピア、幸せ、喜びを表現した作品だったのではないでしょうか。
引用:ゼロアートのAkko https://zeroart.jp/archives/3526、2024/06/12 参考TRiCERA:https://www.tricera.net/ja/artclip/blog727
2,キャンバスに地塗りをしましょう
今回はアクリル絵の具を使い、重厚な油絵作品風を作ります。
準備する物
- アクリル絵の具、筆
- アクリル絵の具用のジェルメディウム
- 刷毛、スプーン
- キャンバス
- 新聞紙
まずはキャンバスの上に地塗りとして、ジェルメディウムと絵の具を混ぜて塗っておきます。
3,ひまわりを転写しましょう
地塗りが乾くまでに、ひまわりを鉛筆で模写しましょう。どのひまわりを選ぶかを考えて下絵を作ります。
乾いたキャンバスに鉛筆または転写紙で写します。
4、色を塗っていきましょう
ゴッホの喜びや悲しみを想像しながらキャンバスにアクリル絵の具とジェルメディウムで色をのせていきましょう。 アクリル絵の具とジェルメディウムは1:1の割合です。