篆刻に使われる石の種類
種類 | 遼凍石 | 高麗石 | 寿山石 |
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産地 | 中国北部(遼寧省) | 中国北部(遼寧省) | 中国南部(福建省) |
特質 | 非常に透明度が高く適度な硬さと粘りで彫りやすく、字飛びもしにくい。初心者向き。 | 大変軟らかい。爪などで削れるのでキズが付きやすい。てん刻には不向きだが、削れやすいという特性を生かした鈕(ちゅう)の造形向き。 | 一般普及品。硬いところと柔らかいところが混ざり合っており彫りにくい。 |
印材鑑賞には、刻された技法鑑賞と材質鑑賞があります。
てん刻で通常用いるのは石印材です。材質の良否は刀法にも影響し、
良い材からは良い作品(印影)が出来上がります。
ここでいう材質の良さとは、視覚的美しさを中心に
印刀による彫りやすさ、捺しやすさ、触れたときの感触
などから判断するものです。
中国の石印材はその産地によって名称があり
主産地により上記のように大別されます。